2022年3月10日木曜日

放電加工もできます!

どうも、車の扉に触れるとよく静電気が流れて痛い思いをしています。サンドマンです。

僕らのガレージには、ものづくりに役立つ様々な機材が揃っています。中にはちょっとマニアックなものもありまして・・・本ブログでは、そんなマニアックな機材が有効活用された瞬間を逃さず取材し、不定期で皆様にご紹介していきたいと思っております!

さて今回のテーマは放電加工です。皆様は聞いたことがありますか?

【放電加工とは・・・】

放電加工機のメーカであるSodickのウェブサイトによると、次のように書いてあります。

水や石油などの液体の中で、向かい合った金属の間に電気による火花を起こし、その熱で金属を溶かして加工する方法です。液体の中で火花を起こすと、金属の溶けた部分が液体により急激に冷やされ飛散します。残った部分は穴のように窪み、月のクレータのようになります。このように、火花を断続的に飛ばし、金属の溶解・冷却・飛散を繰り返し金属を加工することを放電加工と呼びます。(Sodick通信より)

通常、金属の(除去)加工といえば、ドリルやエンドミルなどで削り取る加工が主流ですよね。切削のほうがはるかに楽なはずなのに、なぜ放電加工が必要になるんでしょうか。

理由はいくつかありますが、その一つは硬い金属を加工するためです。そもそも、切削用のドリルやエンドミルなどの工具、削る相手より硬くないと自分が削られて使い物にならないですよね。このような工具に使う金属材料(工具鋼や金型用鋼)の加工に必要な技術、というわけです。


では、ここからは僕らのガレージでの放電加工活用事例をご覧いただきましょう!


【Case1:工具が折れたー!】

とある日。ガレージでエグゾーストキャノンの製作に勤しんでいたMr.ヘルニアさん。大きなアルミ塊をフライスで加工しているときに悲劇が起きました・・・


センタードリルが折れた・・・

ピンボケして非常にわかりにくいのですが・・・

赤丸に示した穴の部分に、センタードリルの先端が折れて埋まってしまっています。これでは工具が負けてしまい続きの加工ができない!

そこでMr.ヘルニア氏が取り出したのは放電加工機!

久しぶりに見ました・・・

こちらのマシンには棒状の電極が下向きに付いていますね。先ほど説明した通り、放電は液中で行いますので、放電工具の先端が水に浸かるよう、たっぷりと水を貯めていきます。

その間に放電加工機用の電源も準備!

まあまあでかい。そして年季が入っている・・・


加工対象物を、加工したい箇所を電極の先端の位置に合わせてセット。
電源からの配線を、放電加工機本体と加工対象物(ワーク)にそれぞれ接続。
(閉じた回路にして放電工具からワークに飛んだ電気を回収できるようにします。溶接とかと一緒ですね。)

あとはスイッチオンして待つだけ!

火花が出てる出てる!

この様子を動画でもご覧ください!


この火花により、相手の金属(今回は埋まったセンタードリルの欠片)が削り取られていきます。電極付近から吹き出す黒いもやもやは、削り取られた金属そのものです!

放電される際の電圧は100V前後。そんなに高くはない。

放電して相手に穴が開くと、それに倣って電極が落ちていきます。落ち具合は本体前面の目盛りで確認できます。この部分のネジ調整により、加工する最大深さをコントロールすることが可能です。

待つことほんの数分で・・・

綺麗さっぱり!
センタードリルが跡形もなく姿を消しました!

この後無事に加工の続きができたそうですよ!良かった良かった。

こんな感じで、僕らのガレージにある放電加工機は、工具鋼などの硬い金属をちょっと除去する際に大活躍します!


【Case2:工具を作りたい!】

もう一つ使用例を紹介いたしましょう。
普段より僕らのガレージの旋盤を良く使用しているアパムさん。旋盤の熟練度が向上すると、旋盤で使う工具(バイト)そのものを自作する域に到達するのだそうです。すげえ・・・

というわけで、アパムさんが用意した工具用の素材がこちら!


どうも使うには少々長いようで、まずは半分に切断したいようです。とはいえ高速度鋼(ハイス)ですから、金のこでは太刀打ちできません。そこで放電加工機の活躍です。

切断したい箇所に複数個、放電加工機で穴を開けていきます。
このときは2方向から、合計3個開けました。

あとはタガネと金槌で思いっきり・・・

パーン!
(あ、随分遠くまで飛んでった・・・)

こんな感じの切断面。加工プロセスがよくわかりますね!

あとはこれを研削し、刃物の形に仕上げていきます!

そして完成したものがこちら!



単にトラブル対応だけではない!放電加工機のよい活用事例となりましたね!



というわけで今回は、ガレージに転がる様々な機材の中から、放電加工機の活用事例を紹介しました。
「この部品、硬すぎて加工できない・・・」そんな悩み、放電加工を使えば解決できるかもしれませんよ!こちらの放電加工機を使ってみたい方、ぜひお気軽にご連絡くださいませ!

それでは今回はこれにて!

(サンドマン)


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