2020年7月29日水曜日

エアコンを取り付けろ!!(後編)

どうも、サンドマンです。今年は梅雨明けが遅いですね。


さて、今回は前回の記事に続き、ガレージの1Fにエアコンを取り付けたときのお話です。

前回の記事では、室内機を部屋の内壁に据え付け、銅管(ペアコイル)などを屋外に引き出したところまでをお伝えしました!

エアコン室内機を崇め奉る民の図。

さて、後編では作業の山場、室外機への銅管接続と冷媒導入の話をしていきます!
なかなか大変でした・・・


【銅管のフレア加工!】

室内から引き出した銅管を室外機につないでいきます。前回の記事で、室内機の配管を延長した際と同じように、フレア継手で繋ぎます。
しかし!今回は配管を途中で切断していますので、端部のフレア加工を自力でやる必要があります。先端をラッパ状(トランペットの先っちょみたい)に広げます。
綺麗に加工できていないと、接続部から冷媒が漏れ出し、部屋が冷えない、という事態になります・・・。

加工には専用の工具が必要です。例えばこちら。

銅管の先端を、左側の部品の太さがぴったり合う穴に差し込み固定して、
右側のハンドル付きの部品をグリグリ押し付けてラッパ状に広げる、というもの。
(差し込む前に配管端部のバリ取りもお忘れなく。)

使用経験を持つ者はメンバーに誰一人いません。Webで仕入れた情報を元に、見よう見まねでトライです。おりゃ!

なぜだか2人作業の力技に。

なぜだか加工がうまくいかない。配管の先端に工具をぐりぐり押し当てると、固定しているはずの配管が後ろに押し下げられてしまうのです。

きっと固定がうまくいっていないのだろうと思い、銅管固定用の蝶ナット(工具左右にある耳が2つ付いたつまみ部分)を増し締めしていった結果・・・

片方のネジが破断しました。。。
(おわかりいただけるだろうか・・・)

急遽、代わりにシャコ万を用いて片側を挟みます。(写真左側)
猛烈に力を加え、やっとの思いで、写真のフレア加工っぽいものが完成しました。なんとなく広がっている感じですね。まあ。

試しにこれを室外機に接続です。前回の記事同様、トルクレンチを用いて締結します。強すぎても弱すぎても冷媒漏れの原因となりますのでダメです。

こんな感じ。見た目はそれっぽいのだけれど。(笑)

正直うまくいっているかどうか分かりませんが、とりあえず次に進みます。。。


【真空引き&冷媒の導入!】

それでは、接続した配管内の空気を抜いて真空状態にした上で、冷媒を導入していきます。
最初に作業の段取りを説明しておきます。下の図を見てください。

銅管の真空引きの方法

先ほどの写真にも写っていた通り、エアコンの室外機には低圧側・高圧側の2種類のバルブが付いています。
銅管の真空引きの際は、はじめに真空ポンプを、圧力計付きのマニホールドを介して低圧側バルブのサービスポートに接続します。このとき、低圧側・高圧側のバルブは共に締め切った状態にしておきます。その後、真空ポンプをOnして銅管内の空気を抜いていきます。圧力計を確認し、十分内部の気圧が下がり、しばらく時間が経ったらポンプをOffします。しばらく(5分くらい?)放置した後、圧力計の針が動かないことを確認します。(もし動いていたら、どこかで空気が漏れているということ。
その後、配管の中に冷媒を導入します。新品のエアコンの場合、冷媒は室外機の中に充填されていることが多いです。その際には、真空ポンプを外した後に低圧側・高圧側のバルブを共に開けるだけでOK。
くれぐれも気を付けてほしいのは、真空引きのときにこのバルブを開けてはいけない!ということ。真空ポンプにより冷媒が抜き取られ、すっからかんになってしまいますので・・・

では、やってみます!
見よう見まねで接続!

ここで手こずったのは、室外機との接続部分です。微妙に継手の規格が合わず、追加で変換継手を購入して間に噛ませたりしてます。
継手や配管のサイズ、使用している冷媒の種類ごとに違うらしいですね。緻密に熱力学的な計算がされた結果なのでしょう。今回必要だったのは、ねじ径を1/4inch←→5/16inchで変換するやつ。極めて紛らわしい。1/16inch違いの規格を別に作る必要あるんですかね??(メートル系に換算すると1.5875mmか。まあ要るか。)

真空ポンプのスイッチをOnします!
圧力計の針が時計回りに回転し、緑色のゾーンに入っています。
真空(負圧)になっている証拠です。

しかしここで問題が起こります。
真空ポンプの電源を切ると、圧力計の針がじわじわと0に向けて戻っていく。。。
これはやはり、エアが漏れている???

疑うべき箇所はただ一つです。
さっき自分たちでフレア加工した場所。

というわけで、なんどもなんどもフレア加工し直し、リトライしましたがうまくいかず・・・
Mr.H氏、相当悔しそうでしたが。。。この日は日没サスペンデッドと相成りました(泣)


【フレア加工リトライ!何が悪かった?】

後日。仕切り直してフレア加工を再度やってみました。
といっても無策で同じことを繰り返しても失敗するのは目に見えてます。そこで、使う工具を変えました。

中華製→日本製。

はじめに使っていた工具、中華製の工具だったんですね。最近は中華製でも良品が多く出回っていますから、やみくもに否定するつもりはないのですけど。両者を比べてみますとその違いは明らかでした。ご覧ください。

左が中華製工具。右が日本製工具。
ご覧いただきたいのが、黄色く囲ったテーパ面。
表面の粗さがまるで違いませんか?

加工の雑さはその他の箇所にもいろいろ。
なるほど。これではフレア加工がしづらいわけだ。(逆に、粗悪な工具でバシッと作業できる中国人のプロの皆様に脱帽ですよ。)

加工した結果も比較してみましょう。
左が中華製工具、右が日本製工具を使った結果。
写真がピンボケしていて正直比べようがないかもしれませんが・・・

着目すべきはフレア部分の表面です。この部分に傷がつくと、接続した際に冷媒漏れの原因となります。左より右の方が傷が少ない、気がしませんかね?(気のせいですかね?)
また、右の写真の方が、より大きくフレア部分が広がっているような気もする。(気のせいですかね?)
このあたりの比較写真をもう少しきちんと取っておきたかったですが、残念ながら現物が捨てられており、時すでに遅しでした。ごめんなさい・・・

フレア加工の方法や失敗例のより詳しい説明は、他サイトに譲ろうと思います。例えば以下など。


【それでは、エアコンを起動!】

すべての工事が完了しましたので、いよいよエアコンを起動します!

リモコンのスイッチをON!!

エアコンのフラップが開いてしばらく経つと、
爽やかな冷風が部屋の中に・・・・!
成功だ!!!

エアコンの右に見えるのはブレーカです。エアコンの位置が後少し右にずれていたら、蓋が開かなかったなあ。危ない危ない・・・

このときの外の気温は決してそれほど高くなく、室内と室外の温度差はほんのわずかに感じられる程度。実は、1Fの部屋のサイズに対してこのクラスのエアコンだと、少々非力かもしれないなと不安に思ったりもしてます。真夏にお手並み拝見といきましょう!

いずれにしても、1Fでの作業がエアコンにより少々快適になったとのご感想を、複数名の利用者よりいただいております!非常に喜ばしい限りです!!!

【エアコン設置を自力でやりたい方へ】

ここまでの記事、いかがだったでしょうか。エアコンの自力での設置、自分でも出来そうな気がしませんか?
ちなみに、今回の作業に使用する機材を購入する費用と、プロに作業をお願いする費用を比較しますと、明らかに、

プロにお願いした方が安い。

それでも今回自力でエアコン付けをしたのは、何より自分たちの経験のため。こうやって新しいことに果敢にチャレンジしていくことで、自分の殻をぶち破り、成長していくものなのですよ(←何を偉そうに。)。かけがえのない体験を、大事にしていきましょうね。

ちなみにこれらの工具、購入しても頻繁に使うこと、絶対にないですよね。そんなあなたのために、巷では工具セットのレンタルサービスなんてものもあります。例えばヤフオクで検索すると色々出てきますよ。参考にしてみてください。


こうして、ガレージの1Fが、真夏のオアシスへと変貌したのであった・・・


今回の記事、いかがだったでしょうか。
ガレージの1Fは真夏でも(きっと)快適です。安心してお越しくださいませ!

引き続き、リノベーション作業をモリモリ進めて参りますよー♫

ではでは!

(サンドマン)


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